コンサルタントコラム

vol.2チェックポイント「指導員同士の相談の多さ」

放課後等デイサービスに訪問した際は、まずは普段の支援の様子を観察させていただきます。その時重視するチェックポイントの一つが「お子さんの支援中に指導員同士の相談が多くなっていないか」という点です。

お子さんの預かり時間中に指導員同士が相談することは、最低でも2名の指導員がお子さんお子さんから目を離すことを意味します。限られた人数で多くのお子さんをみる放課後等デイサービスでは、これは大きな問題です。

相談の中身は、この後支援をどう進めるのかであったり、どの子をどのスタッフが自宅に送り届けるのか、といったことが多いのですが、いずれも本来はお子さんが来所するより前に指導員の間で話し合っておくべきことです。

午前中にその日の計画と指導員の役割分担がしっかり話し合えている施設では、預かり中の指導員同士の相談は急な利用変更などの対応にとどまり、お子さんへの対応に集中できるのです。しかし、その話し合いがなされていない場合には、お預かり中に指導員同士が相談せざるを得ず、指導員が目を離した隙に、お子さんが危険な行為や他の子とのトラブルを起こしてしまうことが多くあり、改善が必要になります。

このように、お子さんの預かり中の指導員同士の相談は、私が提案しているSTEP by STEPの改善プログラムのSTEP2「全体スケジュール・職員の役割分担の明確化」がどれくらいできているかを測るバロメーターの一つとなっています。

みなさんの施設でも、お預かり中の相談が多くなってお子さんへの対応がおろそかになっていないか、一度チェックされてみてください。ただし、相談が多くても「相談をするな」というのはNGです。それでは連絡の行き違いや伝達不足が生じてしまいます。大切なのは、お子さんが来所する前に相談しておくことです。